断定はできませんが、製品としてはどうもそのようです。このタイプのこしょうは、日本オリジナルのようで、欧米には見当たらないといいます。
アメリカでは、「BLACK PEPPER」「WHITE PEPPER」の他に「PEPPER」という商品を出しているメーカーがあるそうですが、これは黒こしょうを指すようで、消費量も黒こしょうの方が多いと言います。
ヨーロッパでは、「BLACK PEPPER」「WHITE PEPPER」が商品としてあり、おおざっぱに使いこなしているのが実状のようです。また家庭によっては、ミルに黒こしょうと白こしょうを適当に混ぜあわせて入れ、挽いて使うというところもあります。
一般的に、アメリカでは黒こしょうが、ヨーロッパでは白こしょうの消費量が多いようです。これは、アメリカの料理は多国籍的で雑多、細部にあまりこだわらないものが多く、こしょうの効果や値段を考え、黒こしょうで間に合わせているようです。ヨーロッパの場合、各料理がしっかり確立され、しかもミルクやバターといった色の白い材料を使い、上品に仕上げる料理が多いので、白こしょうを多用することになったようです。
また推定ですが、生産国のこしょうの輸出状況をみると白こしょうの生産量が徐々に増える傾向があります(白こしょうの方が価格が高いので、国策として白こしょうの生産を奨励している国もありますので、需要があって伸びているとは一概にはいえません。)。
では何故、日本では黒こしょうと白こしょうをミックスした形態になったのでしょう。それは黒こしょうの野生味と白こしょうの芳香性をうまくブレンドし、洋風料理に幅広く合うようにしたのです。販売当時の1950年代は、黒こしょうだけでは、日本の料理には目立ちすぎ、白こしょうだけでは抵抗がありました。結局、日本の食生活や食文化の感覚にあった色合い、香り、見た目を考慮して、黒と白をミックスした製品を創造したのです。
その後、日本で黒こしょう、白こしょうが各々認知され始めたのは、1970年代頃からです。低成長に入ったとは言え、社会も成熟化し、生活もさらに上のクラスを求める中、食文化も変化し始めたという事情が背景にあるようです。