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手軽さ、即ちインスタント性はおしとどめようもない時代の奔流である。その中で社会の変化に対応し、なお嗜好の変化を先取りした質とは…。世を見渡せば様々なカレーが出回っている。ここで落ち着いてカレーの原点に戻って考えてみよう。こうして導き出した新カレーの方向は、「カレーらしいカレーを、高い質の中で実現する」というコンセプトでした。極めて当たり前と思われるコンセプトが、様々なカレーが氾濫する当時のカレー界においては、新鮮な趣きと重みをもって響いたのです。では、「高い質の中で実現するカレーらしいカレー」の“質”とは、どんな姿であるべきか?ここでS&Bがこだわったのが、スパイスでした。
S&Bには、スパイスを自在に使いこなす技術の蓄積がありました。つまり、スパイスの使い方ならどこにも負けないという自負がありました。このような背景か ら、原点に戻ったカレーらしい本格的カレーに与えうる具体的な姿が、次第に浮かび上がってきました。『スパイスが効いた香り高い本格的なカレー』を作り出すこと。これが結論でした。それは今日も輝きを失わないゴールデンカレーの姿そのものでした。
『スパイスが効いた香り高い本格的なカレー』というコンセプトを文章で表現するのは簡単ですが、実際にスパイスをブレンドすることから始まって油脂や小麦粉など、全ての要素を吟味して全体として高度なバランスの上に、一つの調和物を仕上げていくには困難を極めました。しかし、S&Bには日本で初めて純国産のカレー粉を生産して以来、長年にわたってスパイスにこだわり、その中で培ってきた技術の蓄積がありました。S&Bならできるはずだ。培われた技術が惜しみなく投入されていくうちに、ゴールデンカレーは生命を吹き込まれたように、次第にその姿を現し始めたのです。今でも「ゴールデンカレーほど香りで納得出来るカレーは無い」と言われる位、スパイスにこだわり、スパイスの豊かな香りを醸し出すカレーは、ゴールデンカレーをおいて他には見あたりません。だからこそ発売以来35年の年月を経た現在においても、多くの人々に愛されつづけ、日本のカレーのスタンダードという地位を不動のものにしているのです。
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