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「日本料理にスパイスは使わない」と思っている方がおられるのでは。いえいえ、そんなことはありません。意識していないだけで、煮物にショウガを使ったり、山椒やユズを仕上げに添えたり、わさびやシソもお刺身には欠かせません。これらはみんな、スパイスとしての使い方なのです。
日本は昔から素材そのもののおいしさを楽しんできました。だから、あくまでもスパイスは素材を引き立たせるもので「刺身のツマ」などといわれ、そのもの自体にはあまり価値もないものの例えにもなっているくらいです。
しかし、これはとんでもない話。“ツマ=妻”があまり価値もないなんて現代では誰も考えていないように、「刺身のツマ」の代表であるわさびや、おでんに欠かせないからしには、大切な役割があるのです。 |
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わさびやからしの、鼻にツンと抜けるあの辛み成分は実は同じもので、アリルからし油という物質です。アリルからし油には抗菌性といって細菌を増殖しにくくする働きがあります。昔の人は抗菌など知らなくても、傷みやすい魚介類にわさびを添えるとよいことを経験的に知っていたのでしょう。まさに妻の内助の功。
ただ、わさびやからしの抗菌性を過信しないように。わさびやからしに抗菌成分は含まれていますが、あくまでも食品成分としての一部です。細菌の増殖を抑えるだけで完全に傷んだものを復活させる力はありません。つまり素材が悪いと内助の功も発揮できないということです…。 |
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